普段外を歩いている時に見かけたり、家族や友人との会話で話題に上がったりする、”なんだかよくわからない” 場所。そこには、よくわからないが故に私たちを惹きつける不思議な魅力があります。今回はそんな県内の「おもしろスポット」に編集部メンバーが突撃し、噂の真相を確かめてきました!
~ 目次 ~
・【神戸市東灘区】インパクト大!?首だけのお地蔵さん「くび地蔵」
・【神戸市須磨区】日本一乗り心地の悪いカーレーター!?「須磨浦山上遊園」
・【西宮市】幅〇cmの日本一狭い橋!?「生瀬水道橋(生瀬水管橋)」
・【尼崎市】骸骨だらけの博物館!?「シャレコーベ・ミュージアム」
日本一乗り心地の悪いカーレーター!?
神戸市須磨区にある「須磨浦山上遊園」
「日本一乗り心地の悪いカーレーター!?」この何とも自虐的なPRが話題となっている『須磨浦山上遊園』。1957年の開園から半世紀余り、山上に広がる昭和レトロな施設が魅力との事ですが…。真相を確かめるべく、筆者は神戸市須磨区の奥地へと向かいました。
山陽電鉄『須磨浦公園駅』に到着。駅から直結する須磨浦ロープウェイとカーレーターを乗り継ぎ、山上にある回転展望閣を目指します。
昨春リニューアルした須磨浦ロープウェイは、白いゴンドラの「うみひこ」と赤いゴンドラの「やまひこ」が15分おきに運行しています。眼下に広がる須磨の海を眺めながら約3分間の空中散歩、気分が高まりますね!
さて、中腹にある『鉢伏山上駅』に到着。2人乗りのカゴのような珍しい乗り物・カーレーターが姿を現しました。山陽電気鉄道株式会社の田村さんによると、雨風の心配なく座ったまま坂道を移動できる「動く登山道」として1966年に開発されたのが、その始まりだそう。
通常のベルトコンベアと異なり変速的に動くので、乗り心地が悪くなるのかもしれません…。現存するカーレーターは全国でここだけ!噂では「乗り物酔いしない絶妙な乗り心地の悪さ」に園をあげて注力しているんだとか(!)
今ではこちらを目当てに来園する方も多く、「まるで出荷されてる気分」という声もちらほら。忙しい現代社会、日々の喧騒を忘れ「貨物になりたい」と思う時、みなさんもありますよね…。カーレーターはそんな“貨物気分”を追体験するのに打ってつけなのです。山上目指し、筆者もいざ出荷!
乗車してすぐ、前後左右に大きく体を揺さぶられ激震が走ります。かと思えば次の瞬間、何事もなかったかのように“スンッ”と静まるカーレーター。この先が読めないアップダウンの繰り返しは、まるで人生のよう…。全長91m、約2分のスリルをみなさんも味わってみては!?
カーレーターを存分に楽しんだ後は山上を散策。ジュークボックスやインベーダーゲームなど、施設のほとんどが開園当初のまま残っているというから驚きですよね。最近ではこの“昭和レトロ感”を楽しみに来園する若者が増えているんだとか!
山上でぜひ訪れてほしいのが、1周55分かけてじわじわ周る『回転展望閣』です。目の前に広がる大パノラマが自分を中心に動いているような…。不思議な感覚が味わえる現代では希少な展望台ですよ。
「ひょうごの景観ビューポイント100選」「神戸らしい眺望景観50選・100選」に選ばれた絶景は圧巻!この日は最高気温29℃の秋晴れ、西は明石海峡大橋から東は神戸空港まで望むことができました。
展望閣の一角には「喫茶コスモス」があります。クリームソーダやパンケーキなど、“レトロ喫茶”を再現した軽食やドリンクが今SNSで話題となっているんです!
日本一乗り心地が悪いと噂のカーレーター、その先には令和から昭和にタイムスリップしたような不思議な世界が待ち受けていました。自虐的…?いえいえ!魅力いっぱいの須磨浦山上遊園、秋の行楽シーズンのお出かけにいかがですか?
場所 | 須磨浦山上遊園(神戸市須磨区一ノ谷町5丁目3番2号) |
営業時間 | 10:00〜17:00(最終入場16:30)※10月の土日祝は18:00まで営業(最終入場17:30) |
入園料 | 〈ロープウェイ〉 大人(中学生以上):920円、子供:460円 ※往復 〈カーレーター〉 大人(中学生以上):350円、子供:350円 ※往復 〈回転展望閣〉 大人(中学生以上):100円、子供:50円 |
休園日 | 火曜日 |