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映画『十二単衣を着た悪魔』より黒木瞳監督インタビュー

―主題歌にはOKAMOTO’Sの「History」、劇中に流れる音楽にもロックを使用されていますが、その理由とは?
よく聞かれるのですが、平安時代に生きる人はロック魂と言いますか、皆が熱い想いを持って燃えたぎっている姿がロックだと思いました。弘徽殿女御の登場やエンディングにはどうしてもロックを使いたかったんですよね。雅楽ももちろん使いたかったので、そこは東儀(秀樹)さんに作っていただき、劇中にもチラッと登場していただきました。音楽で言うと、雷が恋人にフラれて缶ビールを飲んでいるシーンがあるのですが、後ろにあるカラオケボックスからテレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」が漏れ聞こえていて、恋人にフラれ、デキる弟と比べられ、自分には居場所がないと思っている雷の心情と重なるようにしました。そして、雷がタイムスリップから帰ってきた時に無音のシーンがあるのですが、微かにまた「時の流れに身をまかせ」を流しているんです。これは劇場でないと聞こえない音なので、ぜひ耳を傾けていただきたいですね。

―源氏物語の中で、雷が夫婦となった倫子(伊藤沙莉さん)の前でスピッツの「チェリー」を口ずさむシーンも印象的でした。
現代の歌を平安時代で歌わせたら面白いのではないかと思って。雷が幸せな気持ちからつい歌ってしまったというのを表すために現代の歌で提案しました。脚本家の多和田さんが持ってきてくださった選曲がピタッとハマってこの曲になりました。健太郎くんはこのシーンを撮影する時が一番照れていましたね。しかも、最近CMでも流れているのでタイムリーだなと嬉しくなりました。

―最後に、宝塚歌劇団で活躍されていた黒木監督に兵庫県の思い出の場所や、行きたい場所を教えていただきたいです。
最近ちょうど話をしていたのですが、昔よく行っていた小林にあった焼肉屋さんが潰れてしまったらしくて。ほかにもよく行っていたお店はほとんどなくなってしまったと聞きました。今もあって行きたいお店は「ルマン」。最初にフルーツサンドを見た時は衝撃で「宝塚って都会だなぁ」と思いました(笑)。

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映画『十二単衣を着た悪魔』

©️2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー

©️2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー

伊藤 雷(伊藤健太郎)は日雇いのバイトで「『源氏物語』と疾患展」の設営に参加し、イベント会場に流れる『源氏物語』の登場人物紹介で「デキた弟・二宮」と「後塵を拝した長男・一宮」の関係を知り、シンパシーを抱いたのだった。なぜなら、同じく弟は頭脳明晰かつ眉目秀麗で、かたや自分は現在、就職試験59連敗中のフリーターの身。かねてからのコンプレックスを一層こじらせている日々を送っていた。ある日の帰宅途中、激しい雷雨に見舞われた雷は不思議な光に吸い込まれて、気を失ってしまう。やがて目覚めると、なぜかそこは1000年以上も前の平安時代。女流作家・紫式部によって書かれたあの「源氏物語」の世界にいた─。

公開日 2020年11月6日(金)
原作 内館牧子『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』(幻冬舎文庫)
監督 黒木瞳
脚本 多和田久美
出演 伊藤健太郎、三吉彩花 ほか
配給 キノフィルムズ
劇場(兵庫) 神戸国際松竹
MOVIXあまがさき

黒木瞳 Hitomi Kuroki
福岡県出身。宝塚歌劇団退団後も、数多くの映画、ドラマ、CM、舞台に出演し、『嫌な女』(16)で監督デビュー。『化身』(86) では第10回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。『失楽園』(97)では第21回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第10回日刊スポーツ映画大賞主演女優賞、第22回報知映画賞最優秀主演女優賞と数々の賞を受賞。その他の映画代表作は『仄暗い水の底から』(02)、『阿修羅のごとく』(03)、『東京タワー』(05)、『箱入り息子の恋』(13)、『終わった人』(18)、『弥生、三月~君を愛した30年~』(20)など。また、エッセイや絵本の翻訳など、執筆活動も行い、著書『母の言い訳』では日本文芸大賞エッセイ賞を受賞。

撮影:秀村安奈
取材・文:木下あづさ

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