まるで天然の冷蔵庫?!国史跡「多田銀銅山遺跡・青木間歩」で歴史を感じるハイキング 猪名川町
夏の蒸し暑い日でも、涼を感じながら歴史の浪漫を楽しめる、そんな特別なお出かけスポットが猪名川町にあると聞きつけ、実際に行ってきました!
目的地は猪名川町の『多田銀銅山遺跡』。2015年に日本の歴史を理解する上で欠かせない遺跡を国が指定する「国史跡(くにしせき)」という制度において、兵庫県内の鉱山遺跡として初めて指定されました。
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今回訪れたのは遺跡内の『青木間歩(あおきまぶ)』。こちらは遺跡中で唯一、内部の見学が可能な坑道なのだとか。
バスを降りたら、自然豊かな猪名川町の街並みの中を歩いて行きます。この日は午前中に雨が降っていたため、むしむしとした熱気が筆者を襲いました…。
山の緑や蝉の声を楽しみつつ、標識に沿って進むと、初めの通過地点である「大坂口番所跡」に到着。
この辺りは江戸時代に旧街道が通っていた場所で、銀山への重要な入口(番所)として、人や荷物の取り締まりが行われていたそうです。
更に進むと『多田銀銅山 悠久の館』が見えてきました。多田銀銅山の歴史に関する資料や鉱石、道具などが展示されている資料館です。
現在は遺跡と呼ばれている『多田銀銅山』ですが、かつての採掘全盛期には鉱山内外で働く多くの人々が集まり、まるで大都市のような賑わいがあったのだとか。
奈良時代に東大寺大仏造立に必要な銅を献上していたという言い伝えや、豊臣秀吉の時代に大阪城の財政を支えていたエピソードなどがあり、日本の歴史上とても重要な役割を担っていたことが伺えます。
館長さんによると多田銀銅山の魅力は「ずっと昔から変わらない風景を見られること」なのだそう。過去から残されている鉱山周辺の風景を当時の人々と現代の私たちが共有し、過去へと想いを馳せることができる、この遺跡にはそんな浪漫があると言います。
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お話を聞いた後はいよいよ本命の「涼を感じる」坑道見学へ。
この日の最高気温は約35度で、暑さに耐える筆者も期待が高まっています。
「悠久の館」から歩くこと約15分。お目当ての「青木間歩」に到着しました!
前に立つと、ひんやりとした空気が中から流れてきて、まるで冷蔵庫を開けたかのよう。
中に入っていくと、「うわ~涼しい!」と思わず声が漏れます。ここまで歩いてきた中で感じていた蒸し暑さが一気に吹き飛んでいくようです。
気温はなんと20度!坑道の中を通る爽やかな空気は、どことなく自然のやさしさを感じるような気もします。
行き止まりを右に曲がると、通路の左側にライトアップされた江戸時代の採掘跡があり、柵越しに覗き見ることができます。
頭上を見上げれば不思議な青い線が!これは鉱脈の掘り残しが跡になったものなんだとか。
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「涼」だけではない深い感動を味わえる「多田銀銅山遺跡『青木間歩』」。他にも、遺跡内にはここでは紹介しきれない、様々なスポットがあるとのこと。歴史の浪漫と自然の豊かさを感じに是非、皆さんも訪れてみてください♪
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