暑い夏でも食欲そそる色鮮やかな夏野菜
阪急御影の人気そば処『蕎麦ふくあかり』の“冷やしぶっかけ”をいただきました 神戸市
阪急御影エリアで2009年開業の『蕎麦ふくあかり』は、今年「食べログ そばWEST百名店」にも初選出された、予約や行列の絶えない人気のそば処。こちらで冷たいお蕎麦のメニューが充実していると知って、訪れました。
店主の田中さんは、日本各地の希少な在来種にこだわって玄そば(殻付きのそばの実)を仕入れ、毎朝石臼で製粉しています。改良された品種が増えている中、在来種は味が濃く、産地固有の特徴が出るのが魅力なんだとか。
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大陸から長崎に入り、山陰、福井など日本海側に伝わった品種は甘皮が多くて野菜のような青い味がし、長野や群馬、そしてさらに北へ行くと、より穀物らしいでんぷん質を多く含む品種になっていくそう。田中さんは、品種の選択と石臼での挽き分けをしながら、それぞれのメニューにその特長を生かしています。
そば粉に酒蔵の仕込み水を入れて捏ね、小麦などのつなぎは一切使わない十割蕎麦を打ちます。せいろなど、冷たいメニューに合うのはでんぷん質の多い白っぽいお蕎麦です。今回はランチにぴったりな”冷やしぶっかけ”から、2品お願いしました。
まずは温かいそば茶をいただきます。これが香ばしくてとても美味しい~♪
そして、涼しげなガラスの器に盛られた「生湯葉とトマトの山椒ごまだれぶっかけそば」が登場。優しい生湯葉の色合いに鮮やかなトマトが映え、夏の暑さの中でも食欲をそそります。
田中さんは、ごまだれに何か酸味のあるものを加えたいと考え、トマトを使うことにしたんだそう。そしてごまと相性のいい生湯葉には出汁を含ませ、優しい甘みでバランスよく仕上げました。
そばを啜ると、さっぱりとしたごまだれと一緒に口の中へ。もちっとした噛み応えとのどごしの良さを感じます。そして山椒の風味がいい!丹波産朝倉山椒の実や葉と共に、飛騨山椒の完熟した赤い実をミルで挽いて振りかけてあるそう。山椒好きにはたまりません。
次に運ばれてきた「焼き茄子と炙り唐墨(からすみ)そば」は、わあっと声が漏れるほど華やかで素敵な色合い!
唐墨は、同店では普段”お酒のあて”として出している「からすみ大根」でお馴染みの食材。これを冷たい蕎麦にアレンジするなら、独特の臭みを打ち消す食材が必要だと考えたそう。そこで、なんとパプリカを焼き焦がしてペースト状にし、麺つゆと合わせたソースをかけました。ソースと焼き茄子の香ばしさと唐墨の組み合わせが絶妙です。
ぽってりと分厚い焼き茄子は、とってもみずみずしい!これは丹精込めて茄子だけを専門に育てている愛知県豊橋の農家さんの特別栽培ナス「畑のブラックダイヤモンド」。存在感抜群です。
香ばしく焼かれた唐墨をかじりつつ、そばを啜りながらお酒を呑むのが田中さんのおススメだそう。
冷たいお蕎麦や一品料理は、他にも惹かれるメニューがたくさんあり、是非再訪して、お酒と共に楽しみたいと思います。
- 場所
- 蕎麦ふくあかり
(神戸市東灘区御影山手1丁目4‐20 )
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