同じお酒でも、こだわりが詰まったこの店で飲みたくなる
三宮の『美酒美食 平田』でこだわりの日本酒と食を満喫してきました 神戸市
三宮駅から近いのに、街の喧噪から離れた隠れ家のような雰囲気を味わえる。日本酒と和食の店『美酒美食 平田』に行ってきました。

店は1日3組限定の完全予約制で、三宮駅から歩いて5分ほどの場所にあるビルの3階にあります。静かな空間に広がるのは、しっとりとしたお香の香り。
店主の平田さんは大阪のホテルなどで働いたのち、2014年に店をオープン。当時からこだわり続けているのはその店名にもある「日本酒」で、店では徹底した管理の下、約30種類の日本酒を提供しているそう。
「お酒は店で提供するとなると、その分多くのお金をいただくことになる。ラベルだけでお客様に勧めることはせず、味わいや奥深さを体験したうえで提供したい」という平田さん。

なんと全国の酒蔵を訪ねるだけでなく、酒米の田植えや稲刈りにも参加。天候などにより毎年変わるお酒の表情を実際に見て、それをお客さんにお伝えしているんだとか。
そんな平田さんが手掛ける料理は日本酒に合うことはもちろん、五感で「四季の移り変わり」を楽しめます。今回は秋のコースをいただきました。前菜はお酒と一緒にゆっくり楽しんでもらうため、小さな器にそれぞれ盛り付けているんだそう。

いちょうをかたどった秋の器に盛られた「鶏の松風」には、トリュフオイルを使用。くるみの食感とおだしの優しい味わいが広がった後、トリュフの香りが鼻を抜けていきます。
「フルーティーな日本酒が好き」と話した筆者に、平田さんが出してくれたのは秋田の純米酒「花邑(はなむら)」。飲んだ瞬間から口に広がる華やかな味わいに、思わず笑みがこぼれてしまいました。
続いては焼物。太刀魚を三枚におろした後、食べやすくするために骨をとり、三つ編み状にして焼かれています。
柔らかくふっくらとした身を一口食べてびっくり。柑橘の香りがふわっと広がり、すぐにグイッとお酒を飲みたくなる!!骨がないので食べやすく、爽やかな味わいを口いっぱいで楽しめます。これは日本酒と一緒に、何回でも食べたくなる…。
「焼物にはこれ!」と平田さんが選んでくださったのは福島の純米吟醸「寫樂(しゃらく)」。こちらは先ほどのものと打って変わって、清らかな辛口。すっきりとした味わいがお魚の旨みと柑橘の香りを引き立てました。
最後にいただいたのは、待ってました!な「土瓶蒸し」。秋の訪れを感じる一品に、期待が膨らみます。
開けると松茸が。胸が高鳴り、食べる前から思わずにっこり。一口食べると松茸の芳醇で奥深い香りがたち「日本に生まれてよかった…」と感じるほどでした。
「これを食べる人がどんな顔をして食べてくれるのか想像して、自分自身が楽しんで料理を作っていきたい」と話す平田さん。平田さんが手掛ける料理や選んだお酒は、どんな人にも心に残るものになりそうです。
詳細情報
- 場所
- 美酒美食 平田
(神戸市中央区中山手通1-7-11 バレイビル 3F)
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- 完全予約制(2日前までの予約が必要)
18:00~24:00(日によって変更有) - 料金
- コースのみ 10,000円~
- 予約
- TEL 078-322-0288