神戸市スポーツ優秀選手賞を受賞 コメント・インタビュー全文
「たまに一人で摩耶山をドライブする」フィギュアスケート坂本花織選手にインタビュー
2023年2月2日に『THE SORAKUEN』(神戸市中央区)で、「神戸市スポーツ特別賞」および「神戸市スポーツ優秀団体賞・優秀選手賞」の表彰式が行われました。神戸市スポーツ特別賞は、国際競技大会に日本代表選手として参加し、優秀な成績を収めた団体や個人に贈られるもの、神戸市スポーツ優秀団体賞・優秀選手賞は、国際大会、または全国大会で優秀な成績を収められた方に贈られるもので、フィギュアスケートの坂本花織選手など多くのスポーツ団体・選手が出席。久元喜造神戸市長から表彰を受けました。
昨年2月に行われた北京五輪では個人3位、世界フィギュアスケート選手権では初優勝を果たすなど、輝かしい成績を収めた坂本選手は受賞者挨拶にも登壇。「自分が活躍することで下も成長していけるような環境づくりをしていきたい」と抱負を語りました。
また、その後行われたインタビューでは、3月に埼玉県で行われる世界選手権への意気込みや地元神戸についての質問にも回答。先日国体を終えたばかりという多忙の中にも関わらず、素敵な笑顔で答えてくれた坂本選手のコメント・インタビューを下記に全文掲載します。
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◆坂本花織選手の受賞者挨拶
この度はこういった素敵な賞をいただけて本当に光栄に思います。昨年2月に北京オリンピックに出場し、団体・個人共にメダルを獲得することができました。
その1カ月後の3月にフランスで行われた世界選手権で、初めて優勝することができました。このオリンピックのメダルと世界選手権の優勝は自分のスケート人生においての最大の目標であったので、それを昨年両方達成することができたので本当に嬉しかったです。
4歳から始めたスケートは本当に好きで始めて、もちろんこの18年間、苦しい思いもたくさんして、どん底を見た一年もあったんですけど「練習はやっぱり裏切らないな」と試合を重ねながらそう思うことが凄くたくさんあって。自分がこうやって結果を残していけるのも、先生をはじめとするチームメイト、家族、そしてたくさんのファンの方々、スケート関係者の皆様のおかげでここまでやってこれているんだと思っております。
まだまだスケートは人口が他の競技に比べると少ないかなと思っているので、自分が活躍することによって、神戸市からもっともっと素敵な強い選手が出ていけるように、自分ももっと成長して、下も成長していけるような環境づくりができたらいいなと思っております。これからも頑張りますので応援よろしくお願いします。本日はありがとうございました。
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◆坂本花織選手へのインタビュー
―地元の賞を受賞した感想をお願いします。
神戸市のこういう賞を貰えるのは神戸市民として凄く嬉しいことだし、去年は5月に舞依ちゃん(三原舞依選手)と2人で授賞式を開いてもらって、今回はこうやって色んな選手と表彰してもらえて凄く嬉しいです。
―坂本選手はドライブが趣味ということで、遠征先などから帰ってきた時に行くお気に入りの場所やホッとする場所などはありますか?
たまに長距離運転したいなと思う時は、一人で摩耶山を上ったりとか。上がっていって気が済んだら帰る……みたいな感じでやったりとか(笑)。あとはやっぱり友達と楽しくドライブしたりとか、車を変えてすぐに友達と一緒に三重までドライブにも行きました。
―世界選手権に向けて調子が上がってきている理由、もしくはきっかけを教えてください。
調子が上がってきている理由は、連戦のおかげかなって思っていて。昔から連戦の時は徐々に調子が良くなっていく傾向があったので、今年も1月入って、もう昨日が2月っていうことにビックリするくらい(笑)あっという間に1月が過ぎ去っていて。それくらい充実して過ごせたんだなって思うし、試合が次から次に来るから「なんとかして前の試合より良いものを!」って思うと、だんだん早いスパンで調子が良くなってきたのかなあと思うので、この調子で世界選手権もいけたらいいなと思っているし、その前にチャレンジカップがあるので、まずそこで世界選手権の前哨戦としてしっかり試合の感覚を取り戻して、世界選手権でしっかりパーフェクトの演技ができるようにしたいなと思っています。
―もちろん2連覇?
2連覇というよりは4年前の悔しい思いを晴らしたいなという気持ちがあります。
―(所属している)中野組は試合の数が多いですが、坂本選手にはそれが合っている?
そうですね、毎回スケジュールだけ見たら「結構きついな」と思っちゃうんですけど、それが自分らしい調子の上げ方かなあと思っています。
―先日の国体でも山隈太一朗選手のラストダンスを見たと思うんですが、同期が引退する寂しさとか、山隈くんの演技を見て感じたことはありますか?
今まではやっぱりみんなそれぞれの引退の時期・大会という感じでもちろん寂しかったけれど、今年は同期が引退するっていうのは一番大きくて。太一朗は小学生の時に一緒に練習していて「あんなナヨナヨしてた太一朗がこんなに凛々しくなって」と思って、もう感動して。最後見届けられて良かったって思ったし、寂しい気持ちもあるけど(これからも)全くスケートをやらないわけじゃないので、違う場所でもお互い頑張れたらなぁって思いながら、最後良い締めくくりができて良かったなって思いました。
―同世代が(現役選手を)辞めていく中で、改めて感じる重みはありますか?
本当にこの年代の同期が多すぎて、一気にいなくなっちゃうなと思っていて。もちろんすっっごく寂しいんですけど、自分は次のオリンピックまで目指すって言ったので、そこまでは続けようと思っているので、来年から働きながらやる子もいればアイスショーに出る子もいるし、先生になったり色々道はあるので、頑張ってきたスケート人生で培ってきたものがみんなの今後に生かされればいいなあと思いながら、自分も頑張ろうって思いました。
―この受賞の喜びを誰に一番伝えたいですか?
(悩みながら)先生……?やっぱり4歳からスケートを始めて、18年間やってきた中で最初の方は(自分が)マイペースすぎて先生も「花織を引っ張り上げるの大変!」って言われるくらい、そんなに器用な方ではなかったので。先生も大変な思いをしてここまで持ち上げてくれて、先生の熱い指導があったおかげで自分はここまで来れているので、先生に一番に報告したいなと思います。
<記者のひとこと>
Kiss PRESSとしては2018年7月以来のインタビュー。最近のショートカットもお似合いな坂本選手、ドライブで一人で摩耶山を上るというエピソードが聞けて嬉しかったです。かっこいい!
3月には2連覇がかかる、日本開催の世界選手権があるので地元の応援パワーを送りましょう!
詳細情報
- 受賞者
- ①神戸市スポーツ特別賞
・オリックス・バファローズ
(2022 年度日本選手権シリーズ・2022年度パシフィック・リーグ優勝)
・阿部 一二三選手
(2022 年世界柔道選手権タシケント大会 男子66㎏級 優勝)
・阿部 詩選手
(2022 年世界柔道選手権タシケント大会 女子52㎏級 優勝)
②神戸市スポーツ優秀団体賞・優秀選手賞
優秀団体賞 7団体、優秀選手賞 53名
※受賞者一覧はこちら(PDF)から