淡路島の土から生まれる豊かな自然の「オクリモノ」
山の梺の陶芸工房『陶器あ⇔ん』に行ってきました
淡路島洲本市中川原の山中に、夫婦で営む陶芸工房『陶器あ⇔ん』があります。今回は、こちらのギャラリーに行ってきました。
「陶器あ⇔ん」の作品は、シンプルな形と穏やかな色あいが特徴。淡路島の土を使い、ろくろや型打ち成形といった技法などで、一つひとつ丁寧に作られています。作品の持つ佇まいが何とも言えず優しく、記者も長年のファンです。
陶器「あ⇔ん」を営むのは、宮地真さんと明子さんの陶芸家ご夫婦。大学で油絵を先行した後、京都で陶芸を学んだ真さんと、美術・デザインを幅広く学んだ経験を持つ明子さんが淡路島で出会い結婚し、洲本市に住居と工房を構えたのは、約10年前のことでした。
以来島内外での展示会やマーケットへの参加など、「陶器あ⇔ん」は着実で地道な活動を続けています。一方、遠く台湾で展示会を行った経験もあります。
近頃は毎年春に淡路市の人気店「こぞら荘」で展示会『土カラノオクリモノ』を開催。また、この5月には姫路市で開催される「2023ひめじアーティストフェスティバル」にも参加する予定だそうです。
山のふもとの広い敷地に建つ二人の工房&ギャラリー。豊かな緑に囲まれ、静かな空気の中ときおり鳥の鳴き声が聞こえる、のどかな場所にあります。現在のギャラリーは移住当時からお世話になる大家さんの倉庫を改築し、2021年秋にオープンしました。
ギャラリーの可愛い扉を開けてビックリ!約6畳ほどの部屋の中に、大小さまざまな陶器がずらりと並びます。
反対側の壁もこのとおり。様々な色や形、大きさ、用途でありながらも、「あ⇔ん」の作品が一様に醸し出すのは穏やかで温かい雰囲気です。
陶芸は既に生活の一部で、作品の制作は「日記」を綴るようなものと話すご夫婦。
「陶器をつくる作業は、毎日同じことの繰り返しのようでありつつも、実はその時々の異なる現象や想いの体験でもあります。また、淡路島の風土や日々の暮らしで受け取ったものも、私たち自身の一部となって、それらが、作品に何らかの形で映し込まれているのかもしれません」
決して気取ることなく、朗らかに陶芸への想いを話す宮地さんご夫婦。そんな二人が大切に一点ずつ手作りする器だからこそ、私たちの生活にそっと寄り添い日々の喜びをくれるのだと、記者はしみじみ思いました。
島内のレストランやカフェで多く使用されている同工房の作品。ギャラリー、公式サイト等で購入が可能なほか、淡路市の「こぞら荘」と洲本市の「ヒラマツグミ」、南あわじ市の「そらみどう」でも展示・販売されています。
詳細情報
- 場所
- 陶器「あ⇔ん」ギャラリー
(洲本市中川原町中川原)
※詳細な住所は予約時に連絡 - 営業時間
- 10:30~17:00
※訪問する際は前日までに要予約 - 定休日
- 日曜日、月曜日、祝日
※臨時休業あり - 予約・問い合わせ
- 陶器あ⇔ん
メール toukian@gmail.com
またはインスタグラムのDMまで
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