野菜の甘みに驚き!西洋料理出身の店主が作り上げる味
湊川のラーメン屋『季風軒』に行ってきました 神戸市兵庫区
湊川駅から歩いて3分ほどの場所に、今年で創業23年目を迎える『季風軒』があります。
大きな看板が目印。向かいには駐車場(2台)も完備
店主の田中正(ただし)さんは学校を卒業後、神戸のアパレル会社に就職。仕事柄接待や出張時には会食の機会も多かったそうで、次第に料理の魅力に開眼。ついには転職を決意し、西洋料理の礎とされる旧居留地の某ホテルレストランに勤め始めます。
広い店内にはカウンター以外に4人席のテーブルもあり、家族連れにもオススメ
その後、「豚骨味が主流の神戸で、塩や醤油ベースのあっさりとしたラーメンを提供するお店を作りたい」と独立。ホテル時代に培った西洋料理と中華料理の経験と技術をもって、『季風軒』のラーメンを編み出します。
「季風軒らーめん(塩)」750円(税込)。醤油味もあります
「動物性油脂に頼らない旨味のあるスープが自慢です。胸やけしないと、女性や年配の方にもご好評いただいています」と話す田中さん。今回は「季風軒らーめん(塩)」と「焼豚丼」のランチセット(1,000円・税込)をいただきます。
奇をてらわず、シンプルに作り上げられた味
運ばれてきた器からは、熱々の湯気が立ちのぼっています。見るからに優しい味が想像できる色味のスープ、シャキシャキの白髪葱、水菜、白菜、青ネギなどの野菜、そしてチャーシューが2枚も!
野菜の甘みと旨味が凝縮されたスープ
スープを一口いただくと、鰹、昆布、そこに魚介以外の甘さがふわっと口の中に広がり、優しい余韻が残ります。訊くと「それはフレンチのブイヨン・ド・レギューム、つまりたくさんの野菜をたっぷり使ったブイヨンがベースだから」とのこと。
凝縮された野菜による甘みだったのか!と、フレンチの技術が活かされた奥深い味に感動です!
吊るされることで満遍なく均一に焼き目が付きます
毎朝焼かれる肩ロースとバラの焼豚。美しい照りは垂涎もの
そして特筆すべきは自家製の焼豚。72℃で8時間以上低温調理された後、窯で炙って焼き目を付けた本格焼豚は肩ロースとバラの2種。
柔らかくしっとりとした肉質
箸でつかむと柔らかく、口中では程よい弾力と豚肉の美味しさが感じられ、まさに柔らかジューシー!
控えめなスパイスの香りと蓮の酒によるすっきりとした調味も魅力で、2種両方を味わえる幸せを噛みしめます。
つるんとコシのある多加水ストレート麺
大阪「ミネヤ食品」のストレート麺は喉越しも良く、スープと共に食べ進めればあっという間に完食。
「焼豚丼」430円(税込)はランチ時にセット割りでお得♪
ランチセットの丼は2種類から選べ、この日は焼豚丼をセレクト。
細切りのロースチャーシューに、ふわふわのいり玉子、紅ショウガ、たくあん、ネギ、海苔と具沢山。北区大沢(おおぞ)町産のコシヒカリは粒立ちが良く、具材に負けない存在感で丼飯の美味しさを際立たせます。
オーナーの田中正さん(左)と息子さんの惇平(じゅんぺい)さん(右)。二人で厨房に立たれています
いち早く真空調理を取り入れるなど、味を追求する姿勢と進化を続ける味に地元以外のファンも多く、同業の方もよくいらっしゃるそう。
冬季限定の「牡蠣らーめん」(1,150円・税込)や「カレーらーめん」(900円・税込)なども人気とか。気になる方は急いで!
詳細情報
- 場所
- 季風軒
(神戸市兵庫区下沢通3-3-15)
GoogleMapで探す - 営業時間
- 11:30~21:00
- 定休日
- 水曜日
- TEL
- 078-578-8223