一軒家カフェで、楽しいおしゃべりと手作りランチとスイーツと

『Nonna Nonno（ノンナノンノ）』に行ってきました　神戸市垂水区

掲載日:2022/7/18

神戸市垂水区の閑静な住宅街の一角に、そっと黒板が立て掛けてあるお家があります『Nonna Nonno（ノンナノンノ）』は、季節の手作りケーキやランチがいただけるカフェです。店名の『Nonna Nonno』は、イタリア語で「おばあちゃんおじいちゃん」という意味。建物はオーナーの「おばあちゃんおじいちゃん」が実際に暮らしていたお家だそうです。

築60年以上という古い建物ですが、古民家と呼ぶには少し違う、瀟洒な雰囲気。天井にはシャンデリアが飾られ、レトロなソファーや棚はクラシックな洋館を思わせます。“できるだけ手を加えず”当時の雰囲気をそのままに、2014年にカフェへと生まれ変わったそうです。

こちらのお店でいただけるのは、オーナー知子さん手作りのケーキやランチ。旬の食材を使い、ひとつひとつ丁寧に調理されたメニューは何を食べても美味しいと評判です。季節に合わせた食材を使うため、多くのメニューは1ヶ月〜1ヶ月半ごとに変わるそう。今回はそんな中でも定番の、1日限定10食「Nonna Nonno特製黄色いカレー」をいただきました。
「Nonna Nonno特製黄色いカレー」900円（税込）※11時～14時の間はミニサラダとドリンクのセットで1,200円（税込）
その名のとおり黄色いカレー。スプーンを口に運ぶと、見た目に反してピリッと辛くスパイシーです。レッドカレーを使用しているそうですが、たっぷりのかぼちゃとにんじんをペーストにしているため黄色になるのだとか。野菜が多いからか、ただ辛いのとは違ってベースはまろやかです。さらっとしたカレー、スパイシーさがクセになりどんどんスプーンが進む美味しさです。

食べ始めて少しすると、「ルーの追加はいかがですか？」と声を掛けられました。なんと、こちらのカレーはルーのおかわり1回サービス付き。「おうちのカレーみたいでしょ？」と知子さん。最後までひたひたのカレーが食べられるなんて幸せ！
「国産サバ缶と実山椒のパスタ」1,050円（税込）※＋50円でクリームに変更可
季節のパスタも人気です。「国産サバ缶と実山椒のパスタ」は、スーパーで山椒の実を見つけたらメニューに並ぶという今の季節限定の定番メニュー。山椒の香りが移ったオイルの絡められたパスタは塩気がちょうど良く、たっぷり入ったサバの身と一緒にいただくと食べ応えがあります。サバも癖がなくオイルパスタによく馴染んで美味しいです。

特筆すべきは別に盛られた実山椒。「好きなだけかけてください」と添えられた手作りの実山椒オイルは、爽やかな香りとほどよい刺激がたまらない！フレッシュさの残る実山椒は辛すぎず、思わず“全がけ”してしまいました。
次回の「季節のパスタ」（予定）海老とアボカドが美味しそうです！
ケーキ教室も開催している知子さんのケーキはファンが多く、お気に入りのケーキ目当てに通う常連さんも。私もずっと気になっていた「バノフィー」というケーキをいただきました。
「バノフィー」600円（税込）※ドリンクセットでドリンク50円引き
「バノフィー」はイギリスで人気のケーキ。たっぷりの生クリームの中にバナナ、チョコクリーム少し、タフィー（ヌガーのようなネチッとしたもの）、クッキー生地で構成されています。とても甘そうな組み合わせですが、甘くない。いや、甘いのですが甘すぎない、不思議な魅力を持つケーキです。砂糖はかなり控えめ、タフィーも本来の作り方とは変えているそうでしつこくありません。タフィー×あっさり生クリーム×バナナ、美味しいに決まっています！生クリームたっぷりのケーキは普段あまり選ばないのですが、このケーキはすぐにまた食べたくなります。
「大石早生（プラム）のコンフィチュール」400円（税込）手作りのコンフィチュールやジャムが並ぶことも
『Nonna Nonno（ノンナノンノ）』を訪れると、常連さんらしき方々がカウンターで楽しそうにお話ししている光景に出くわします。私も今回初めてカウンターに座りましたが、ついおしゃべりに花が咲き・・・取材とは関係のない話までしてしまいました。聴き上手な知子さん、かつて心理学の勉強をされており、コーチング資格の保有者でもあります。お店では申し込み制でセッションも行っているそうですが「まずは気軽にお話しましょう」とのこと。カフェをしようと思ったきっかけも、おしゃべりを楽しみながら自身が学んできたことを活かせたらと考えたからだそうです。

大勢で訪れるというよりは、少人数で語り合ったり、1人で訪れてゆっくり過ごすという方が向いているお店かもしれません。広告などはこれまで積極的に出していないという同店。その分、縁あって来店してくれたお客さんには「家に招待しているような感覚で、美味しいものを食べて、楽しい時間を過ごしてほしい」と言われていたのが印象的でした。

基本、ふらっと寄ってもらってOKだそうですが「わざわざ来店してもらってもし満席だと申し訳ないので」電話での予約がベターとのことです。新メニュー、お休みなどの情報は公式サイトに掲載されますのでそちらで確認してからおでかけくださいね。