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尼崎をもっと好きになる!“たまれる古本屋”で運命の一冊を
地域パワー炸裂!街に愛される古本屋「二号店」尼崎市
地域に根付いたものを取り上げたいな。と探していると「最近、杭瀬が盛り上がってるらしいで」という噂を耳にし、杭瀬エリアについて調べていたところ...「二号店」という古本屋さんに出会いました。ここには"尼崎らしさ"が絶対にある...。そう感じ、さっそく取材へ行ってきました。
「どんなところだろう?」少しドキドキしながらも二号店を目指して進んでいると、どのお店の人たちも元気いっぱいに挨拶してくれるのです。どちらかというとスーパーによく行っている筆者としては、とても懐かしい気持ちになりました。その陽気さやお客様との掛け合いをする様子は、まるで活気ある海外の市場にいるようです。
お店の前に着くと、店主の三皷さんが知人を迎え入れるかのようにあたたかく迎えてくれました。
まずお店を見学させてもらうと、木を基調とした落ち着いた空間に選び抜かれた本がびっしり!!コアなものを探し求める人から子供が喜びそうな可愛らしい絵本までなんでも揃ってあります。
圧倒されていると、さっそく1名のお客様が。きっと詳しい方なのでしょう、少し眺めたあとにサッと手にとった本を三皷さんに渡していました。その様子を見ていると、三皷さんは「あぁ、この本はいいですよね。」となぜ自分が好きなのかどこに魅力を感じたのかをお客様と話し、楽しそうに共感しあっていました。
「こういうの、なんかいいなぁ。」そう感じながら、お客様を見送ったあとに色々と質問をさせてもらいました。
三皷さんの前職は印刷会社の人事部で仕事をされていたそう。そのころから本の魅力には惹かれていたそうですが、その理由も伺うと「こんなにも人のエネルギーが宿ったものは、本以外にないから。」という答えが返ってきました。ふ、深い...!!
そして気になる「二号店」の開店についても聞いてみました。「古本屋仲間で常にイベントを開催しているような場所をどこかで作りたい」と考えていた三鼓さんは二号店の仕掛け人である杭瀬中市場の「好吃食堂」の若狭オーナーに相談。「それやったら杭瀬でどう?ただの古本屋じゃ何か物足りない。イベントをしたりもっと地域のみんなが気軽に集えたり本や地域を愛する人が繋がっていくような場所にできへんかなぁ?」という助言があり、京都や岸和田などに店を構える古本屋の仲間たちとそれぞれのオーナーがこだわりの一冊を販売スペースに置けるようなシステムにしたそう。
...さて、勘のいい方はここで気付いたでしょうか? そう。このシステムこそが、店名の由来なんです!"それぞれの二号店になるように"という想いが込められているんだそう。やっぱり深い。
この時点で筆者は完全に、このユニークなお店を仕切る三皷さんのファンになっていたのですが...このお店の「嘘やろ?」はまだ続きます。(笑)
なんと、店番は地域の方々が日替わりで運営されているんです。入り口にあるこちらの黒板。ずっとなんだろうな、と気になってはいたんです。まさか店番の予定表だったなんて...。
今の日本でこのようなスタイルをとっているお店はないのではないでしょうか。話を聞いてみると、店番は本が好きな人だったり、地域に住む学生さんだったり、尼崎の地域と関係する職についている方だったりするんだそう。そして全て、立候補制なんだとか。
こうやって人と人との繋がりが大きく形成されていくんだと納得しました。
最後に、この仕事の面白さについて伺うと「その人が手にとった本で、その人のことがなんとなくわかるところが面白いよ。」と教えてくれました。
帰り道に通ったお店では、「あ。おっちゃん久しぶりやん!元気してた?」と聞かれた店主が「アホ!俺が元気やない顔してたこといっぺんでもあるか?!」と満面の笑顔で返しているのを見て、すっかりこの街が大好きになった筆者でした(笑)
落ち込むことがあったり人と触れ合いたいときなどは、素敵な人たちが集う「二号店」できっと人生に影響を受ける一冊と出会うことができると思います。
詳細情報
- 場所
- 杭瀬中市場 二号店
(兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目18−12)
GoogleMapで探す - 営業時間
- 11:00〜16:00
- 定休日
- 木曜日と店番がいない時
※公式インスタグラムにて要確認