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明治を生きる女性の姿を鮮やかに 樋口一葉の企画展
姫路文学館『樋口一葉 その文学と生涯展』姫路市
明治の女性小説家・樋口一葉をテーマにした企画展『樋口一葉 その文学と生涯展』が11月23日まで、姫路文学館(姫路市山野井町)で開催されています。
五千円札の肖像画でも知られる樋口一葉は、明治期に女性として日本で初めて職業作家を志し、貧困のなかで「たけくらべ」「にごりえ」「大つごもり」といった名作をのこしました。わずか24歳で夭折するまでの短い期間に発表された作品では、社会の底辺を生きる遊女から上級官吏の妻まで、過酷な運命と向き合う明治の女性たちの姿を独自の文体と冷徹なまなざしで鮮やかに描写。今なお人々の心を惹きつけてやまない魅力を放っています。
同展では、一葉文学の魅力と創作の背景だけでなく、一葉自身の女性としての葛藤や苦悩を、東京・日本近代文学館が所蔵する原稿、日記、書簡、愛用品などから探ることができます。また同じく明治という時代の転換期を生き、現在の保育園の原型とされる二葉幼稚園を創設した姫路出身・野口幽香(のぐちゆか)のコーナーも設けられ、二人の女性の姿を通じて当時の時代と社会を考えます。
期間中は、武庫川女子大学の山本欣司教授による記念講演会「樋口一葉を読み直す ―『たけくらべ』『にごりえ』を中心に」(10月17日)や、音訳ボランティアグループ サークルさえずりによる朗読会(10月31日)といった催しも実施。現在、公式サイトより事前申し込みの受付が始まっているので、気になる方はお早めに。
詳細情報
- 開催期間
- 2020年10月3日(土)~11月23日(月・祝)
- 開館時間
- 10:00~17:00(入館は16:30まで)
- 場所
- 姫路文学館 北館
(姫路市山野井町84)
GoogleMapで探す - 休館日
- 毎週月曜日(ただし、11月23日は開館)、11月4日(水)
- 入館日
- 一般700円、大学生・高校生400円、中学・小学生200円
※常設展も観覧可能 - 問い合わせ
- 姫路文学館
TEL 079-293-8228
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