貴重な産業遺産を体験

明延憩いの家広場『一円電車体験乗車会2020』　養父市

　「日本一の錫（すず）の鉱山」として栄えた延（あけのべ）鉱山で鉱山労働者や家族を運んだ「一円電車」を体験できる催し『一円電車体験乗車会2020』が、明延憩いの家広場（養父市）で開催される。4月～11月の毎月第1日曜日に加えて、5月の大型連休と夏休みには日程を増やして運行される。

　今から約1260年前の天平年間に開山していたとされる明延鉱山は、昭和62年に閉山されるまで「日本一の錫（すず）の鉱山」として栄え、2017年には「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」として日本遺産にも認定された。「一円電車」は、当時、運賃1円で鉱山労働者や家族を運んだ列車で、同鉱山で最後まで使われた本物の一円電車「客車くろがね号」が2010年に地域住民の手で復活。その後、3年かけて 住民やボランティアの手で鉱山社宅跡の広場に70メートルの軌道が敷設され、多くの来場者が乗車料金1円で「C」の形の軌道の往復乗車を楽しんだという。

　2019年9月に「O」の形の周回軌道が完成し、運行距離は150メートルに延長されたほか、踏切なども設置。維持運営のため、今年度からは高校生以上の大人は「あけのべ一円電車ひろば」入場券の料金と、一円電車乗車賃（１円）を併せた会費300円が必要となる。当日の乗車券1枚で何度でも乗車が可能。

　また当日は明延鉱山の坑道550kmのうちの一部650mをガイド付きで見学することができる「日曜坑道見学会」も同時開催される。

【日曜坑道見学会】
受付時間 10:00～15:00
予約不要（※20人以上の団体は日曜日でも要予約）
入坑料金　高校生以上1,200円、小中学生600円
所要時間　約60分

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