あの男はいつも片隅に座っていた―。

映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』

　1970年代ドイツで実際に起きた連続殺人鬼を主人公にした『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』が2月14日に公開される。

　貧しさと孤独の中で大人になった男が、70年から75年に渡って4人の娼婦を殺害しながら過ごす日常を淡々と描く。知性溢れる天才犯罪者でも何かに取り憑かれた狂人でもない、“ごく普通の連続殺人鬼”という、“すぐ隣にいるかもしれない恐怖”で観客を戦慄させる。

＜ストーリー＞安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカ（ヨナス・ダスラー）は、夜な夜な寂しい男と女が集るバー“ゴールデン・グローブ”のカウンターの端に座り、酒をあおっていた。女に酒を奢ろうと声を掛けても、いつも顔をしかめられるだけ。一見、無害そうに見えるフリッツの狂気に気づく常連客は誰ひとりいなかった…。

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