〈レポート〉『Rakuten CUP Supported by スカルプD』ヴィッセル神戸 vs. FCバルセロナ

　ノエビアスタジアム神戸（神戸市兵庫区）で7月27日、サッカーの国際親善試合『Rakuten CUP Supported by スカルプD』ヴィッセル神戸 対 FCバルセロナが開催された。

　前日に行われた両チームによる記者会見には、ヴィッセル神戸からトルステン フィンク監督とアンドレス イニエスタ選手、FCバルセロナからエルネスト バルベルデ監督とセルヒオ ブスケツ選手が登壇。翌日の対戦に向けた意気込みをはじめ、かつて同じチームで戦っていたイニエスタ選手たちと戦うことについて尋ねられると、ブスケツ選手は「とても光栄なこと」と語りながらも、「今日はこうして穏やかに話しているが、明日はライバル・対戦相手として本気で向かっていく」と熱く語った。

　当日、JリーグのJ1に所属する地元のクラブ・ヴィッセル神戸と世界の名門クラブ・FCバルセロナ（スペイン）の歴史的な試合を生で観戦しようと、27,720人もの来場者が会場に集まった。場外の広場でもサッカーを体験できるコーナーや両チームのグッズが買える特設ブース、各スポンサーのブースなどが設けられ、試合開始前から賑わいを見せていた。

　ヴィッセル神戸のスターティングメンバーには、FCバルセロナで活躍した経験を持つアンドレス イニエスタ選手、ダビド ビジャ選手、セルジ サンペール選手をはじめ、前川黛也選手、藤谷壮選手、ダンクレー選手、宮大樹選手、初瀬亮選手、山口蛍選手、小川慶治朗選手、郷家友太選手の11人が登場。ヴィッセル神戸のキックオフで開始し、前半4分にイニエスタ選手が狙ったシュートをはじめ、ダンクレー選手や郷家選手などが果敢にゴールに向かい、攻めの姿勢で好調に飛ばした。FCバルセロナも見事なブロックのほか巧みなドリブルやシュートでゴールを狙い、両者一歩も譲らぬ展開のまま、0対0のままハーフタイムを迎えた。

　後半では両チームともメンバーを大幅に交代。ヴィッセル神戸はFCバルセロナを手本とするポゼッションサッカーの姿勢を崩さず後半でも初めから攻めの姿勢で臨むも、14分と41分にFCバルセロナのカルラス ペレス選手にゴールを決められ、そのまま試合終了。集まったサポーターから、両チームに割れんばかりの拍手が贈られた。

　試合後、トルステン フィンク監督は「たくさんの選手に素晴らしい経験をしてほしかったので、前半と後半で大幅に選手を入れ替えた。結果として負けてしまったが、彼らは貴重な経験ができたと思うし、前半に2、3回チャンスを作り、後半にはFCバルセロナを相手にゴールを取れるのではないかというところまで持ち込めた。それに関してはとても満足しています。また、サポーターの皆さんにも満足して頂けたのではないか。今日はいい日だったと思います」とコメント。エルネスト バルベルデ監督は「神戸に来て良い試合ができた。日本で素晴らしく良い機会を頂いた日でした。今日は温度も湿度も高く選手も過酷だったと思うが、皆良い試合が出来たと思う。神戸は美しい街。サポーターの皆さんも温かく迎えてくれて、非常に良い思い出として持って帰れます。またぜひ訪れたい」と語った。

　同日、ヴィッセル神戸はFCバルセロナの連携に関して合意したと発表。今後クラブ間の人材交流事業やアカデミー選手の相互派遣などでさらなる連携を図るという。また、FCバルセロナからヴィッセル神戸に、ディフェンスのトーマス フェルマーレン選手が完全移籍加入。会見では「スタートが待てません。ワクワクしています。私のベストを尽くして、チームをより良くしていきたい。できることはすべて、チームのためにやっていきます」と語った。

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