今も分裂する東欧社会であったマッチョとゲイの奮闘記

マッチョとゲイの奮闘記『パレード』

ユーゴスラビア紛争で戦った後、ギャングとなって悪事を働き、今は柔道クラブを営むセルビア人のリモネ。
ある日、愛犬が銃で撃たれ、獣医ラドミロにその命を助けてもらう。リモネの婚約者パールは夢みる結婚式の準備に忙しい。彼女がプランを依頼するウェディングディレクターのミルコは同性愛者の人権主張パレードに向けて仲間と計画を進めるが、過激な若者の攻撃に遭い、警察も非協力的で心を砕かれる日々だ。
パールがリモネを連れてミルコを訪ねると、そこにやってきたのはラドミロ。ふたりは同性愛の恋人同士だった。彼らを理解しないリモネは暴力をふるい、怒ったパールは家を出てしまう。消沈するリモネにラドミロがある取引を持ちかけた。彼女との結婚式を実現するかわりに、ミルコたちのパレードを国粋主義者の猛攻撃から守ってほしいというのだ。
引き受ける仲間はなく、リモネはかつての敵である強者の友人を訪ね、クロアチア、ボスニア、コソボを巡る。そうして前代未聞の任務を遂行するべく、奇妙なチームが結成された。

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