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映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』より阿部サダヲにインタビュー

“声帯ドーピング”で脅威の歌声を手に入れロックスターとして人気を集めるが、副作用に悩まされるシン(阿部サダヲ)と、声が小さすぎるストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)が繰り広げるハイテンション・ロック・コメディ『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』が10月12日より公開される。L’Arc〜en〜Cielのボーカルでソロとしても活躍するHYDEさん(作曲)と600曲を超える楽曲を手掛けた、いしわたり淳治さん(作詞)がシンの楽曲を、シンガーソングライター・あいみょんさんがふうかの楽曲を書き下ろしたことでも話題を集める本作の見所、撮影の裏話などについて主演の阿部サダヲさんに話を聞いた。

—三木聡監督の作品は今回が初。「セリフは一言一句変えない」「リハーサル通りに」など三木組は細かく作り込んでから本番を撮る撮影方法だとか?
撮影前に丁寧にリハーサルされる方で、三木さんの作品にある独特な空気感は、台本通りの言葉じゃないと出ないんだなとリハーサルの時に感じました。始まる前は勝手にゆるい現場だと思っていたんですけど…とんでもない、すごく厳しかったです。出来上がった作品を観ると会話はゆるいのに、その一つひとつの言葉が重要になっているのがすごく分かって。ただゆるいのではなく、ちゃんと作り込んだゆるさだからこそ成り立つんだなと思いました。

メッセージ性が強くてロックな話
「この作品、全然ゆるくねぇな」

 —確かに、セリフの中には改めて気づかされる言葉がたくさんありました。
「やらない理由を見つけてんじゃねぇよ」という言葉は特に印象的でした。僕も一回就職してみたり、「俺はまだ台本を本気で読んでない!」って思ってしまっていたり、仕事で努力をする前にやらない理由を見つけて言い訳していたなと感じる部分もあって、本当にそうだなと改めて考えるきっかけになりました。台本を読んで全体的にメッセージ性が強くてロックな話なんだと気づいて、「この作品、全然ゆるくねぇな」って思いました(笑)。

—「現状に不満がある」「新しいことに挑戦してみたい」と思いながらも、敷かれたレールの上から一歩を踏み出せないでいる方はきっとたくさんいらっしゃいますよね。
僕は敷かれたレールを生きるのが嫌だから芝居の仕事をはじめたんだと思うし、全く違う世界や知らないところに行ってみたいという気持ちは未だにあります。できるだけ迷いたいっていうか、迷うのが大好きで(笑)。だから、大阪に来ても行き先を調べず、地図も見ずにふらっと出かけます。その方が絶対いい出会いがありますし、楽しいじゃないですか。昨日もたまたまご飯を食べに行ったお店で、帰りに雨が降ってきて傘がなくて困っていたら、お店の人がわざわざ送ってくれたんですよ。そういうのってすごいですよね。

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—吉岡里帆さんとは初共演だったそうですが、ご一緒されてみていかがでしたか?
初日がシンとふうかが鉢合わせして2人で水浸しになるシーンですごく寒い中での撮影だったので、もうそこで分かち合えたというか。吉岡さんって何でもやれる人なんですよね。しっかりされてますし、若いのに野心家というか、レベルが高い方だなと思いました。