どう考えてその演技をしたのか
自分の意志を伝えたい

—「2人が出会ったのは偶然でもなく、運命でもなく自分の意思、選択なんだ」というような桜良のセリフも印象的でした。高杉さんが今までに行った大きな選択とは？
やっぱりこの仕事を始めたことですね。今後の人生を変える大きな決断でした。自分の意志は大切にしたいタイプなので、他人に流されて行動するということはないですね。演技に関しては特にそうで、監督との食い違いなどがあればもちろんすぐ直しますが、指摘された時にまず「どう考えてその演技をしたのか」という自分の意志を伝えたいと思っています。あとは、絶対に現状に満足しないこと。満足してしまった瞬間にこの楽しいと思える感情はなくなるんだろうなと思っていますね。

—「君の膵臓をたべたい」は1年前に実写映画化もされましたが、意識された部分はありましたか？
引っ張られてしまうかなと思ったので、実はあえて観なかったんですよ。原作・実写映画ともに高い評価を受けていたので、プレッシャーもありますし…。アニメーションならではの感情表現や映像美など、原作・実写映画とはまた一味違った作品として観てもらえると思います。たくさんの方に観ていただけたら嬉しいですね。

—本作の制作現場を実際にご覧になったとか？
アニメはどんな風に作られているのか元々興味があったので、制作現場を見ることができて本当に嬉しかったです。1カットを作るのに何十人もの方が携わっていることを知って驚きましたし、実際に見ながらいろいろな質問に答えていただいたのですごく楽しかったです。その大変な作業があって僕はアニメが観れているんだなと改めて思いました。

—7月4日に22歳の誕生日を迎えられたということで、おめでとうございます！21歳の1年間は映画『虹色デイズ』『君が君で君だ』『世界でいちばん長い写真』などたくさんの作品に出演されたかと思いますが、振り返ってみていかがですか？そして、22歳はどんな1年にしたいですか？
今まで映画が多かったんですけど、この1年はドラマにも出演させていただいて、改めてドラマの難しさを実感して課題も見えました。再確認できたというか、大変でしたけど楽しかったですね。22歳は初めて挑戦することが多いので、その機会をいただいていることに感謝しながら、いろんなものを身につけていけたらいいなと思っています。

—これから挑戦してみたい役はありますか？
戦争ものをやってみたいです。実際に起こったことを知らない人がまだまだいると思うので、伝えることのできる職業をしている以上、僕も作品を通して伝えることができたらいいなと思っています。あとは、単純な好奇心なんですけど一度坊主にしてみたいという願望もあります。