大野拓朗サムネ2

舞台『池袋ウエストゲートパーク SONG&DANCE』大野拓朗にインタビュー

石田衣良のデビュー作で、池袋西口公園にたむろする若者、チンピラ、警官、町の人々、悪の黒幕らを描いたシリーズ連載小説『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』。2000年には連続ドラマ化され話題となった本作が、若手俳優、若手男性ダンサーによって初舞台化、ミュージカルとして登場する。お馴染みのキャラクターたちが繰り広げる青春物語がオリジナル楽曲と群舞に乗せて描かれる。主人公・マコト役を演じるのは、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に続き、現在放送中の『わろてんか』の出演などで注目を集める、大野拓朗さん。ドラマ版をリアルタイムで観て憧れを抱き「IWGPの世界に入るのが夢だった」と語るほど大ファンだったという大野さんに、本作に懸ける意気込みを伺った。

―ドラマもご覧になっていたという「池袋ウエストゲートパーク(IWGP)」のミュージカル化。出演が決まった時の心境は?
小学校6年生の時に、ドラマでIWGPという作品を初めて知りました。「ギャング」がかっこいいというより、マコトを中心とした登場人物ひとりひとりがとてもかっこよくて、「僕もこの世界に入りたい」「IWGPの仲間入りをしたい」という憧れを持っていました。大人になってからも小説を読み、DVDボックスを買って…単純にすごく好きなんだと思います。去年の年末に「ミュージカルの話がきた」とマネージャーから連絡があって「池袋ウエストゲートパークって知ってる?」って聞かれて、「知ってるよー!」って食い気味で返事したんです(笑)。しかも、マコト役でのオファーと聞いて大興奮ですよね。子どもの頃から夢見ていたIWGPの世界に入れるということで、このお話をいただいた時はシビれました。すごく嬉しかったです。

どちらか一方だけの味方にならない
その立場を貫く強さ

—当時、特に憧れていたキャラクターは?
マコトです。やっぱりかっこよかったですね。いろんな付き合いがある中でどちらか一方だけの味方にならないという、その立場を貫く強さという部分にかっこよさを感じていたんだと思います。マコトは、池袋だけではなくて池袋に生きるすべての人たちを愛していて、包容力があって、愛が深く、あたたかい人。子どもの頃から「かっこいいな」と思っていた気持ちは変わらないんですけど、大人になって改めて「あぁこういうことだったのか」と分かる部分も多かったですね。抗争やギャングというイメージから例えば、「子どもに見せるのはどうなのかな」って思われる方もいるかもしれないですけど、ミュージカルにしていることで不良の感じは薄れますし、「男らしさ」という要素が強くて、笑いあり涙ありですのでお子さんでも楽しんでもらえると思います。年齢を問わず、ご年配の方も楽しんでいただけるんじゃないかな。若いエキスを吸い取ってほしいです(笑)。

—男たちの情熱とその友情が見所となるわけですね。
この作品のテーマは「カリスマ性」だと思っていて、皆それぞれ方向は違えど強い信念、熱い想いを持っていて、それを貫き通しているというところに男らしさやかっこよさが感じられる。それがギラギラ輝いてカリスマ性に繋がっているんだと思います。マコトのカリスマ性は「愛と包容力」。それが軸としてあって、「愛しているからこそ争ってほしくない」「皆で仲良くして欲しい」という思いがあるんですけど、でも決して平和主義ということでもないんです。その先に解決があって、お互いのためになるならぶつかってもいい。一方的に潰すとかではなく、そういう思いが強い信念としてあるんですよね。演じる上で、その中立でいることの凄さが表現できればいいなと思っていて、逆にどっちつかずで弱々しいと思われないようにしたいなと思っています。

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