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同館所蔵の詩誌や直筆色紙など貴重な資料を展示
姫路文学館『生誕110年記念 詩人大塚徹パネル展』 姫路市
姫路文学館(姫路市)で来年の2月28日まで『生誕110年記念 詩人大塚徹パネル展』が開催されている。観覧無料。
大塚徹は明治41年(1908年)、姫路市堺町生まれの詩人。旧制姫路中学3年生の時、水泳の際の事故で、脊椎を損傷し、3年にわたる闘病生活を送る。足に麻痺が残り、のちに発症した脊椎カリエスにより、生涯その痛みと闘いながら生きた。闘病中に出合った「啄木歌集」によって文学にめざめ、21歳のころから全国詩誌「愛誦」などに投稿を開始。西条八十や生田春月の特選となるなど、瞬く間にその頭角を現し、投稿家として全国にその名を知られる存在となった。昭和7年(1932年)篠田あきと結婚。やがてプロレタリア文学に傾倒し、昭和16年(1941年)には検挙され、10ヶ月間拘留。昭和20年(1945年)、終戦の年の暮には文芸誌「新濤」を創刊し、焼け野原となった姫路の街にいちはやく文学の灯をともした。堺町の大塚家には常に多くの文学好きの若者が出入りし、その中には、若き日の桂米朝もいたという。民謡や歌謡曲の作詞も得意とし、「あゝ白鷺城」(唄・春日八郎)や「三ツ山音頭」(唄・小唄勝太郎)などいわゆるご当地ソングを数多く手がけた。昭和38年(1963年)、有志の寄付によって播磨国総社境内に詩碑建立。昭和51年(1976)年に68歳で没。その翌年、仲間たちの手によって『大塚徹・あき詩集』が刊行された。
同展では、「挫折からの出発」「疾風怒濤の青春」「終戦 悔恨からの再生」「城を詠う、郷土を詠む」など大塚徹の生涯・代表作をテーマごとにパネルで紹介。また、投稿雑誌「愛誦」、詩誌「獏」「風と雑草」「新濤」、詩集、自筆色紙、内海敏夫による徹肖像画など同館所蔵の貴重な資料も見ることができる。
詳細情報
- 開催期間
- 2018年11月23日(金・祝)~2019年2月28日(木)
- 開館時間
- 10:00~17:00まで(入館は16:30まで)
- 休館日
- 月曜、12月25日(火)~1月5日(土)
※ただし12月24日(月)、1月14日(月)、2月11日(月)は開館。 - 場所
- 姫路文学館 南館1階 さんかくギャラリー
(姫路市山野井町84)
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- 無料
- 問い合わせ
- 姫路文学館
TEL 079-293-8228
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