曽利監督が神戸ロケについて語る『鋼の錬金術師 in KOBE展』明日より

 映画『鋼の錬金術師』の公開記念イベントとして神戸市立王子動物園内にある異人館・旧ハンター住宅(神戸市灘区)で11月30日から12月24日まで『鋼の錬金術師 in KOBE展』が開催される。開催に先立ち本日11月29日、内覧会が実施され本作を手掛けた曽利文彦監督が登場した。

 12月1日より公開される本作は、“ハガレン”として親しまれる人気コミックを、山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ、松雪泰子など豪華キャストで実写映画化した話題作。神戸市では、旧ハンター住宅をはじめ、道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢、ベルトコンベアトンネルの3ヵ所で撮影が行われおり、中でも旧ハンター住宅は、大泉洋演じる合成獣(キメラ)の研究者・タッカーの家という設定で使用され、重要なシーンが撮影されている。

 内覧会では、曽利監督が本作への想いを語るほか、神戸ロケでの撮影秘話などを披露。日本でヨーロッパに見えるところを探し、一番に浮かんだのが神戸だったといい、旧ハンター住宅での撮影について「美しい姿が印象に残っていたので、この外観が劇中で使えるとひとつ格が上がるなと思った」と同所を選んだ理由を話すほか、「隣にカバ舎がありますので、撮影中にカバが元気よく鳴いて撮影中断!っていうこともありました」と撮影中のエピソードを明かし笑いを誘った。

 同イベントでは、「タッカー邸」のロケセット(美術装飾)の一部が再現されるほか、タッカー(大泉洋)、ウィンリィ(本田翼)、マスタング大佐(ディーン・フジオカ/12月1日〜)、ホークアイ中尉(蓮佛美沙子)の衣裳が展示され、キャストが撮影時に実際に身につけていたものを間近で見ることができる。

 最後に曽利監督は「映画の中でも印象的なシーンをここで撮影しているので、映画を観てから来ていただけるとより楽しめると思います。旧ハンター住宅を見た後にもう一度映画を観ていただくと、さらにいろんなことが分かっておもしろいんじゃないかなと思います」と呼びかけた。

掲載日:2017/11/29 16:30

〈曽利文彦監督 コメント〉

本作の映画化について
もともと原作ファンで映画化できたらいいなと思ってはいたものの、その当時は日本にそれほどの技術がなかったんですね。5年くらい前からようやくこういった作品を日本で作れるようになってきて、約3年前に映画化することが決まりそこからコツコツ成功に向けて作業を続けてきました。完成した段階で感無量。道のりが長かったので今はホッとしている気持ちですね。
主人公・エドを演じる山田涼介くんは、勝手なイメージで素の山田涼介はエドと似ていないのかなと思っていたんですけど、男っぽくてエドにぴったりだったんですね。本当に素の山田涼介もエドも変わらない感じで。見た目も含めて皆を引っ張ってくれました。松雪泰子さんのアプローチが本当にすごくて。この作品の原作、アニメーションも全部ご覧になっていたのですごく原作に詳しだけでなく、豊満な役柄だったので上半身を中心に4〜5キロ増量されて撮影に臨まれていて、松雪さんほどの大女優がここまでやってくれるということで、他の役者さんも絶対手抜けないですよね(笑)。山田涼介、松雪泰子の2トップが牽引していたので、皆さんも引っ張られる形でクオリティーが上がっていったと思いますね。
神戸ロケについて
私も大阪出身で、神戸には子どもの時によく遊びに来ていました。震災があって悲しい時期もありましたが、神戸が復興していく様子をずっと見ていて素晴らしいなと。神戸の街が再び美しさを取り戻して、今の姿があることに自分自身も思入れがあります。そんな大好きな神戸の街で自分の映画が撮影できるというのは、もちろん学生のときには夢にも思っていなかったですし、本当に心から喜んでおります。
本作はイタリアでのロケもあったのですが、全編をイタリアでという訳にもいかなかったので、国内でもロケをしないといけないとなったときに、自分のなかで一番最初に浮かんだのが神戸でした。日本でヨーロッパに見えるところを探していたんですけど、神戸の街がいかに異国情緒にあふれている場所だということを昔から知っていたので。イタリアと神戸が共存している映像が何の違和感もなくひとつの“ハガレンワールド”に収まっているので、想定していた狙い通りに行ったなと満足しています。
撮影について
大泉さん演じるタッカーの家と、佐藤隆太さん演じるヒューズのアパートとして、旧ハンター住宅の一室で撮りました。映画をご覧いただけると分かるんですけど、「ここも!ここも!ここも!」みたいな感じで旧ハンター住宅で撮影したシーンが出てきます。この美しい姿が印象に残っていたので、この外観が劇中で使えるとひとつ格が上がるなと思って、こちらでロケをさせていただきました。隣にカバ舎(神戸市立王子動物園内)がありますので、撮影中もカバが元気よく鳴いて撮影中断!っていうこともありました(笑)。スタッフは疲れると撮影の合間にカバを見に行ったりして癒されていましたね。1階2階ほとんど使用して、庭も使わせていただきました。ディーン・フジオカさんが庭で雨のシーンの撮影をしたんですけど、当日本当に雨が降っていて本物の雨で撮影ができました。普通ホースを使って雨を演出するんですけど、リアルに雨が降るのは珍しいですね。
ベルトコンベアトンネルでも撮影を行ったのですが、真夏の撮影で外は39℃くらいなのに、トンネルの中は十数℃しかないんじゃないか思うくらいすごく寒くて。松雪泰子さん(ラスト役)や本郷奏多くん(エンヴィ役)は半分肌が出ている状態の衣裳で寒い中頑張ってくれましたね。あと、軍隊の本部として登場するフルーツ・フラワーパークでの撮影は、素晴らしい景観で気持ちよく撮影させていただきました。
「鋼の錬金術師 in KOBE展」について
今日一足先に見させていただきましたが、びっくりしましたね。荒れていて雑然としているタッカーの部屋を作って、撮影が終わった後に綺麗に片付けたつもりだったんですけど、今日来たらまた散らかっていて(笑)。そのまんますぎて驚きました。タイムスリップしたような気分ですね。よく出来たセットや飾りは撮影が終わるとなくなってしまうので名残惜しいときもあります。今回のように再現していただくというのは自分も経験がないことですね。映画の中でも印象的なシーンをここで撮影しているので、映画を観てから来ていただけるとより楽しめると思います。旧ハンター住宅を見た後にもう一度映画を観ていただくと、さらにいろんなことが分かっておもしろいんじゃないかなと思います。

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