伝統行事『湯村温泉祭り』　美方郡新温泉町

　美方郡新温泉町湯地区で6月4日、700年続く伝統行事『湯村温泉祭り』が今年も開催される。

　この祭りは湯村温泉の開祖・慈覚大師への感謝とともに、五穀豊穣と子どもたちの健やかな成長を祈願するもの。祭りの名物である「菖蒲綱引き（しょうぶつなひき）」は、菖蒲を編み込んだ長さ100メートル、直径約50センチ、重さ4トンの大綱を引いて勝運を占うもので、地元民や観光客らが一緒に綱を引く迫力ある催し。綱引きは上組が勝てば豊作、下組が勝てば商売繁盛といわれており、終了後には綱の一部を持ち帰るのが縁起が良いとされている。菖蒲綱作りは、祭りの前日である6月3日に温泉小学校の校庭で実施。綱引きと同じく綱作りにも観光客が参加可能で、地元住民と一体となって祭りを盛り上げることができる。

　そのほか、正福寺から薬師堂までを練り歩く「稚児行列」や、新温泉町湯地区内をめぐる「子ども樽みこし」、歌謡ショーをはじめとした各種ステージイベントなども開催。また、夢千代像から繁栄橋までの町道には多数の屋台と武者絵ののぼりが立ち並ぶ。さらに、14時からは「菖蒲酒（しょうぶざけ）鏡開き」が行われ、邪気を払い疫病を除く縁起の良い植物とされる菖蒲の葉を浸した菖蒲酒の振る舞いが行われる。

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