大人が残した理不尽な任務。少年たちが見つけるのは、憎しみか　明日への希望か―

映画『ヒトラーの忘れもの』

　第二次大戦後のデンマークで、ナチが埋めた200万個以上の地雷を撤去したのは、大半が15歳から18歳のドイツ人少年兵だった。デンマーク国内でも知られることのなかった残酷な史実を題材にした『ヒトラーの忘れもの』がシネ・リーブル神戸（神戸市中央区）にて2017年1月21日より公開される。

＜ストーリー＞1945年5月、ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放されたデンマーク。ドイツ軍が海岸線に埋めた無数の地雷を除去するため、捕虜のドイツ兵たちが駆り出された。彼らを監督するデンマーク軍のラスムスン軍曹（ローラン・ムラ）は、全員があどけない少年であることに驚くが、彼らに容赦ない暴力と罵声を浴びせる。少年たちは祖国に帰る日を夢見て、常に死と背中合わせの過酷な任務に取り組むが、地雷の暴発によってひとりまたひとりと命を落としていく。そんな様子を見て、ナチを激しく憎んでいたラスムスンも、彼らにその罪を償わせることに疑問を抱くようになる。ラスムスンは純粋な心を持つセバスチャン（ルイス・ホフマン）と打ち解け、やがて帰郷を願う少年たちの切なる思いを叶えようと誓うが…。

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