伝統技術を用いた美と技

『漆彩賛歌ー石本愛子漆芸展ー』　神戸市中央区

　神戸市中央区の竹中大工道具館で、企画展『漆彩賛歌（しっさいさんか）ー石本愛子漆芸展ー』が開催される。期間は1月27日から3月12日まで。

　石本愛子さんは、長野・木曽平沢を拠点に活動する漆工芸作家。漆塗りの素地に文様を彫り、金箔・金粉などを摺り込んで装飾する伝統的な加飾技法「漆沈金技法（うるしちんきんぎほう）」をベースに、顔料を用いて色彩豊かに表現する「伏漆彩沈金（ふししっさいちんきん）」という独自の手法を確立した。

　同展では、日本アルプスなどの情景を表現したパネル作品や興禅寺（長野県）所蔵のオブジェ「鼓響春棋（こきょうしゅんき）」などが展示されるほか、作業工程を収録した映像も上映する。また、1月27日と2月12日には石本さんによる、作品の見どころや伏漆彩の制作技法について語る「ギャラリートーク」、2月11日には漆菓子皿の表面を沈金刀で彫って、模様を描き出す繊細な工程が体験できるワークショップが行われる。

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