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蒼井優、松居大悟監督 登場 映画『アズミ・ハルコは行方不明』記者会見レポート

 映画『アズミ・ハルコは行方不明』の記者会見が11月16日に大阪市内で行われ、蒼井優さんと松居大悟監督が登場した。

 本作は、ある失踪事件の背景と行く末を、“アラサー・ハタチ・女子高生”の3世代の女の子たちの生き方を浮き彫りにしつつ描いた山内マリコの同名小説の映画化。主演に蒼井優を迎え、『アフロ田中』や『ワンダフルワールドエンド』などで知られる松居大悟監督が、アニメーションやプロジェクションマッピングなどを取り入れた映像世界でこれまでにない青春ストーリーを作り上げた。

 映画『アズミ・ハルコは行方不明』はシネ・リーブル神戸(神戸市中央区)にて12月17日より公開される。その他地域では12月3日より順次公開。

映画『アズミ・ハルコは行方不明』記者会見レポート

—アズミハルコのキャラクターはどのように作られましたか?

【蒼井】台本を読んだ時に、これは自分の話なんじゃないかと思ったんです。自分の30年近い人生の中で負ってきた傷だったり、空いてしまってる穴みたいなものが、アズミハルコにも同じようにあるような感じがして。なので、自分の中にいるアズミハルコというキャラクターをカメラの前に置くように、今回はそこに蒼井優として何かを味付けしないように気をつけていました。

—アズミハルコ役として真っ先に思い浮かんだのが蒼井さんだったとお聞きしました。

【松居監督】小・中学生の頃からテレビとか映画で蒼井優さんのお芝居を観ていて、普通の人とは違う、生命力が溢れている人だなと思っていました。今回、この映画をエネルギーが凄い映画にしたいと思った時に同郷で同じ年ということもあって、蒼井さんにぜひ出てほしいと。作品ではアズミハルコは行方不明になるけど、どんどんステンシルによって顔や存在感が増していくというのをみて、個性というか、蒼井優さんの顔は蒼井優さんでしかない感じがすごくあって、映画の中に生きていて欲しいと思ってオファーしました。

—オファーを受けた時のお気持ちは?

【蒼井】原作は時系列がそのままなんですが、それを映画でグチャグチャにすることでエネルギーを生み出すという手法を使っていて。私は原作も面白いけど、そんな脚本・台本に惹かれました。攻めの台本に対して自分たちがどこまでできるかが試されているような気がしましたね。プロデューサー・松居監督・主演の3人が同い年ということで生まれるパワーがある気がして。そのパワーが途切れない自信だけはあったので、作っていく上で大実験だなとは思ったんですけど、その大実験が失敗に終わったとしても自分の映画人生においてその失敗が素敵なものになっていくと確信したので、今出来ることをやらせてもらいたいなと思いました。

【松居監督】時系列を変えようというのは、脚本に入る前のプロットの段階で決めていました。小説で文字で読むと物語として面白いんですけど、実際に人物たちがスクリーンの中で行方不明になって「なぜ?どう行方不明になるのか?」という話に観られるんですよね。なので映画をストーリーとして見るというよりも、大きな生き物のように育てたいなと思って、消えるハルコとハルコを探す中で消えたくなる愛菜の物語、これがだんだんお互いに近づいていって、「ハルコと愛菜がどうなるんだ?」という方向で感じてほしいと思い、時間軸を交錯させました。

—女性特有の感情などがすごくリアルに表現されてました。

【松居監督】脚本の段階で雑談しながら「アラサー女性の生き様を描きたいよね」と話していました。原作にはないんですけど、ハルコと曽我がケンカするシーンでハルコが本当はどう思っているのかを話す場面は、映画にとってはかなり大きなポイントになっています。リハーサルをしている時に台本通りにすごく感情的にやっていただいたんですが、それってハタチの女子に見えそうだなって思って。アラサーの女子たちはもっと周りが見えていて、感情のままに言葉を吐いたりしないんじゃないか、だからもっとカッコ悪くしてほしいという話をして、そして感情と行動のズレを直していきました。その後の蒼井優さんの芝居がすごく良くて、「ハルコはこういう人だ」って教えてもらえた気がしました。

【蒼井】最初、セリフ通りの感情で喋っていたんですけど、絶対違うなって思って。その時に松居監督から「言葉と感情のズレをカッコ悪く、情けなく出してほしい」「セリフも上手く出てこなくていい」とおっしゃっていただいたので、ハルコが曽我に対してぶつけている言葉と、ハルコの中で流れている言葉が違うんだいうことに気づきました。私もあのシーンを演じてハルコの核ができて、映画にとってもご覧になった方にとってもハルコはこういう人間なんだってはっきり分かるシーンだと思います。

—蒼井さんは先ほど、30年の人生の中で傷を負ったり穴が空いているとおっしゃってましたが。

【蒼井】そうですね、人並みに。顔から火が出るほど情けない話を思わず取材で話してしまって、なんでこんなこと言ってしまったんだろうということもありますね(笑)。プロモーションの取材をしている時は、1日ずっと話しているのでインタビューハイになるんですけど、その帰り道とかにあの対応ウケなかったなぁとか思ったりするんです(笑)。

—映画では失踪する役でしたが、これまで逃げ出したいと思ったことありますか?

【蒼井】『フラガール』を撮っている時、自分の経験値が浅かったというのもあるんですが、撮影とフラダンスの稽古の時間配分が自分の思うようにできないので、それが一緒に踊る方たちに申し訳なくて。あの時は何度もホテルの部屋から真っ暗の福島の夜道を……と思っていました(笑)。

—最後に本作をご覧になった感想を聞かせてください。

【蒼井】私たちはアラサーパートをやっていて、高畑充希ちゃん(ハタチ)や女子高生のパートというのは「こういう撮影をしているよ」って話でしか聞いてなくて。だから繋がっているのを観た時はこんなに色が違う映画を、現場のスタッフさんや松居監督はスイッチを切り替えながら同時進行でやられていたんだなぁと思いました。充希ちゃんが愛菜という役を演じるのが不安そうで「愛菜が分からない」ってずっと言っていたんですけど、私は今回の役柄を演じる充希ちゃんを観て、より好きな女優さんになりました。愛菜というキャラクターは、台本読んだ時からすごい難しい役だなあと思っていて、正直私じゃなくてよかった、自分が20代前半なら絶対やらなかっただろうなと(笑)。すごい良いところに着地してるっていうか、凄い女優さんだなぁと改めて思いました。

【松居監督】実際、撮影中にも充希ちゃんは「愛菜のキャラクターを分からない」って言っていて、大丈夫かなって思って…。話は聞いてあげられるけど、やるのは充希ちゃんだし、消化していくのは充希ちゃんだから。でも、絶対良い方向に進んでるんだろうなと、ずっと充希ちゃんの芝居を見ているわけにはいかないので、そっとしておいたんです。いざ2人のシーンを観た時に、私が声をかけて振り向いたときの充希ちゃんの表情が愛菜でしかなくって、なんかもう心の中でガッツポーズが出ましたね(笑)。すごく嬉しかったです。

写真

Kiss PRESS編集部:松田

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